結婚まで物語[第13話:結婚まであと・・・] -『ぷらむずぶっく』

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★独り言★

独り言はありませーん。

結婚まであと・・・

翌日は会社を休んで再び式場へ行き、結婚式さえ挙げられない事態になったことを伝え、これですべてキャンセルということになりました。

結婚式だけ出席してくれる予定だった人たちへも中止の連絡を入れました。

そしてその夜はお通夜。僕は家族を連れてお通夜へ行きました。両親も1週間前に会ったばかりのお父さんが、と言葉を失っていました。

結婚(予定日)の前日、お葬式。蒸し暑い日でした。今、自分が彼女の実家にいて葬儀に参列している・・・何か、まだ信じられない思いでした。

少し前には、結婚を直前に控えて自分はどういう気持ちになるのかなーと、自分の姿を想像してもいたのです。その想像の中には今のような光景はありませんでした。

結婚(予定日)当日。もともとささやかな2次会パーティーを催すつもりだったのですが、出席してくれる大勢の友達、先輩、後輩全員に中止の連絡を入れることもできず、結局2次会のみすることになりました。

お葬式の次の日だし、ひょっとしたら彼女は来れずに新郎のみのただの宴会になるかも、ということも考えていたのですが、彼女も何とか来れて、幹事役の親友たちは手作りの人前式をしてくれたのでした。

一時はどうなることかと心配していたのですが、出席してくれた人たちも楽しんでくれた様子で、持つべきものは友達だなぁ、と改めて実感したのでした。

この時に彼女に歌った歌をちょっと公開(^^ゞ→ココをクリック!

人前式では指輪交換もし、僕は戸籍上は独身の身でありながら左手薬指に結婚指輪をすることになったのです。

とは言え、翌週からは通常通り仕事。結婚もまだしていないし、もちろん新婚旅行も行っていないし、一人暮らしだし、結婚したという(?)実感はありません。

その2週間後には出張でアメリカへ行き、「ほんまやったら新婚旅行でヨーロッパにおるはずやったのに」と、どこまでも青いカリフォルニアの空の下でコーラを飲んでいたのでした(何のこっちゃい)。

彼女の方は四十九日だとか、喪が明けるまでだとか、結婚の仕切り直しという雰囲気ではありませんでしたが、僕は独身の分際で既婚者用の社宅に住んでいましたし、僕の方の親は「籍だけでも入れたら」と結婚を急かしました。

彼女の方が落ち着いてからあらためて結婚の話を再開し、結局、僕たちは同じ年の5ヶ月後に結婚式・披露宴(もちろん新婚旅行も)を行うことに決めたのでした。

CLICK![第12話]結婚まであと3日(PART2)
CLICK![第14話]ついに・・・結婚


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