結婚まで物語[第8話:結婚まであと3ヶ月(PART2)]-『ぷらむずぶっく』

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★独り言★

独り言はありませーん。

結婚まであと3ヶ月(PART2)

それまでも、あまり調子が良くなかったらしいのですが、やはり頑固者の我慢強いお父さんは弱音を吐かずにぎりぎりまでがんばっていたのでしょう。

病院に行くために家から駅へ向かう途中、つらくて二度も立ち止まって休憩を入れないとたどり着かなかった、などという話もこのときに彼女から聞きました。家から駅までは普通に歩けば10分の距離なのに、です。

「多分、大丈夫だとは思うけど、ひょっとしたら結婚式できなくなるかも。一応仲人さんには言っておいて」と、彼女が言います。

仲人は僕の会社の上司にお願いしていたのですが、ついこの間二人で家にお邪魔して挨拶をしてきたところなのです。

僕がその上司に事の成り行きを伝えると、とても心配そうにしていました。この上司は僕たちの仲人が仲人初体験なので、「本買って勉強せななー」と張り切っていたのです。結婚式中止、なんてことにならなければいいのですが。

僕の両親も、準備はほとんど僕たちに任せていたのですが、余計な心配をかけるのも申し訳ないので、両親にはちゃんとした結果が出るまで、黙っていよう、ということにしました。

そしてちょうどその頃、招待状が刷り上がっていたのですが、これも発送は見合わせです。

2次会パーティーの方も同様に、案内状の発送はしばらく待つことになりました。実際、3ヶ月を切っているので早く出さないといけないのですが、パーティーが開けるかどうかさえ決まらないので、どうしようもありません。

そして1週間が過ぎました――。

検査の結果が出た、と彼女から電話がありました。

最悪なことに彼女のお父さんは肺ガンであることが判明したのでした。

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